天才っていると思う。
でも、それって紙一重だと思う。

音楽。楽器に限りだけど私は人よりも絶対にすぐに上手くなるし(努力しないでも、人並み以上にはすぐなれる自信はある)
なんだって、こうすればいい音になるって分るし、どうすれば上手く行くかすぐにわかる。
ようするにセンスあるんだと思うんだよね。
それなりに。
それに小さい頃からずっとクラッシックとジャズを聞いて育った環境。だからどれが良くてどれが悪くて。
全部知ってる。
でも天才じゃない。
人より要領がいいから、上手い程度。

天才は紙一重である。
だから歌でなんとか生きていきたいと思った。
下手だったんだよ。究極に。
本当に驚くぐらい。
だからこそ、自分に意地悪な気持ちで絶対これをやりたいと思った。
天才に憧れてた。
好きだった。
楽器を投げ出しても、歌だけは好きだって思ってた。

どうして歌だけはこんなに下手なのか。
それが自分でも疑問だった。

狙った音が、絶対に出ない。

今でもそうだ。音痴なんだよね。

あとは声。最近は歌うと色っぽいなんて言ってくれる人もいるけど、全然。
色気もないし、可愛くもない声。
がさがさしてて、透明感がなくて大嫌い。
本当はかなりコンプレックス。
録音して聞いた自分の声は、子供みたいだった
可愛い声じゃなくてもいいから、魅力的な声に生まれたかった。

私は持病のおかげで、扁桃腺で咽が人の半分くらいになってる。
それもなにか影響してたら本当に悲しい。

歌だけを聞いただけ時。
やっぱり重要なのは一番声で。
声だけで伝えられなきゃ、意味がない。
CD作った時にすごく思った。
ああ、これじゃダメだよね。

って自分で。何も伝わらないって。

歌ってた時、そこが唯一の私の場所で。
唯一自分が思ってる事吐き出せる場所で。
ライブみてくれた人は泣いてくれたりしてた。
(ライブ後二時間くらいはあっちの世界に行っちゃって、あとから知らされる事が多かったけど)

人に魅せること。
それから私の世界観に引きずり込んじゃう事だけはぷち天才であったけど。

でもでも、歌は天才じゃなくて、やっぱりダメ
相変わらずへったくそ。

歌を聞いて、詩を読んだ子が絵を書いている子で

「どうぞ」
って持って来てくれた私のイメージは

裸で手首から血を流し、血の海に沈みかけた少女

痛いな。歌を歌ってた頃の私はそんなです。
約5年近く。

辞めたら楽になった。
どうせなら人に幸せって思って貰えた方がいいと最近思う。

幸せわけてあげられる事をしたいとガラにもなく思ったりする。
悲しさを共有するのではなく。

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